<< 一覧に戻る

Orthopaedic Forum 整形外科領域における様々な話題

疾患特異的iPS細胞研究の現状

戸口田淳也

Locomotive Pain Frontier Vol.4 No.2, 56-58, 2015

疾患特異的iPS細胞とは,特定の疾患に罹患した方の体細胞から樹立したiPS細胞である。そこから疾患の原因となっている分化細胞を誘導し,その疾患の病態をin vitroで再現することで病態の分子機構を解明し,創薬へと進む研究が多分野において展開されている。さらに表現型の多様性に寄与する修飾因子の同定や多因子疾患への応用など,新たな領域への応用も開始されている。
「疾患特異的iPS細胞とは」iPS細胞は,分化細胞に特定の遺伝子の発現を誘導することで作製された多能性幹細胞であり,さまざまな医療応用が期待されている。そのひとつが本稿で概説する特定の疾患に罹患した方の体細胞から樹立したiPS細胞を活用した病態解明そして創薬への応用である。疾患特異的iPS細胞の価値は,その疾患における遺伝性因子の寄与度に依存する。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る