バンドやステロイド注射など各治療法の特徴を知った上で,効果や患者の反応をみながら治療していくことが大切です。
「はじめに」上腕骨外側上顆炎は保存治療により概ね良好な経過をたどるとされてきましたが,以前われわれの施行したアンケート調査では保存治療開始1年後に完治に至っているのは全体の44%にとどまり,1年経ってもまだ症状がまったく変わらないと答えた患者は20%も存在しました1。本稿では,各保存治療および手術治療の効果をエビデンスに基づき紹介します。
「保存治療」上腕骨外側上顆炎の保存治療法は多岐にわたり,局所安静,外用剤,エルボーバンド,鎮痛薬内服,ストレッチ,ステロイド注射などが存在します。過去のエビデンスや筆者の経験を交え,紹介します。