「要約」1.背景
低Na血症は罹病率と死亡率に多大な影響のある電解質疾患である。低Na血症では水の過剰もしくはNaの相対的な減少がある。健常人や軽度の腎機能障害患者では水分の調節は抗利尿ホルモンで行われているが,高度の腎不全患者では抗利尿ホルモンの影響は少なく,単に水分の増加が寄与しているとされている。そのため末期腎不全患者,特に腹膜透析患者では低Na血症の成因について研究されていなかった。腹膜透析時の水分の調節には多くの要素があるが,本研究ではバイオインピーダンス(BIA)法により細胞内外体液量を測定し,低Na血症の成因を検討した。
低Na血症は罹病率と死亡率に多大な影響のある電解質疾患である。低Na血症では水の過剰もしくはNaの相対的な減少がある。健常人や軽度の腎機能障害患者では水分の調節は抗利尿ホルモンで行われているが,高度の腎不全患者では抗利尿ホルモンの影響は少なく,単に水分の増加が寄与しているとされている。そのため末期腎不全患者,特に腹膜透析患者では低Na血症の成因について研究されていなかった。腹膜透析時の水分の調節には多くの要素があるが,本研究ではバイオインピーダンス(BIA)法により細胞内外体液量を測定し,低Na血症の成因を検討した。