「要約」1.背景
プロトンポンプ阻害薬(PPI)は逆流性食道炎,消化性潰瘍,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)潰瘍の予防など,幅広い適応から最も頻用される薬剤の1つである。近年,入院患者でPPIによる低Mg血症の報告が散見されるようになった。低Mg血症は重症ではテタニーや痙攣,不整脈など緊急対応を要するが,軽症では通常無症状である。しかし,軽症低Mg血症でも糖尿病,骨粗鬆症,心血管疾患や死亡のリスク上昇との関連も報告されており,臨床上無視できない電解質異常と考えられる。本研究は,一般集団でPPIやH2受容体拮抗薬と低Mg血症の関連を示した報告である。
プロトンポンプ阻害薬(PPI)は逆流性食道炎,消化性潰瘍,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)潰瘍の予防など,幅広い適応から最も頻用される薬剤の1つである。近年,入院患者でPPIによる低Mg血症の報告が散見されるようになった。低Mg血症は重症ではテタニーや痙攣,不整脈など緊急対応を要するが,軽症では通常無症状である。しかし,軽症低Mg血症でも糖尿病,骨粗鬆症,心血管疾患や死亡のリスク上昇との関連も報告されており,臨床上無視できない電解質異常と考えられる。本研究は,一般集団でPPIやH2受容体拮抗薬と低Mg血症の関連を示した報告である。