特集 心不全患者の在宅における体液管理
心不全外来管理における多職種管理:水分,塩分管理を中心に
Water and salt instruction by multidisciplinary management
Fluid Management Renaissance Vol.6 No.2, 14-21, 2016
「Summary」心不全は加齢とともに罹患率が上昇し,推定患者数100万人といわれているが,わが国では団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題が控えており患者数が著増する可能性がある。一方で医療費は高騰しており,入院ベッド数は削減される可能性が高いと思われ,限られた医療資源のなかでの工夫が必要となる。また患者は高齢化するにつれて独居,認知症の合併,経済的困窮など社会的にも厳しい立場となることが多い。このような複雑な背景の患者にはガイドラインに記載してある事項だけでは解決しない点も多く,医療以外にも多角的に多職種で介入点を探ることが必要である。多職種心不全チーム医療では,患者教育の徹底とガイドライン遵守率上昇が最初の目標となる。水分,塩分管理は患者指導において重要な位置を占めており,現状のエビデンス,ガイドラインをもとに概説する。
「Keywords」心不全,水分管理,塩分管理,チーム医療
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