「要約」
「1.背景」原発性アルドステロン症の診断で,フルドロコルチゾンとデキサメタゾン投与により副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を抑制したうえでアルドステロンが自律的に分泌されていることを証明する負荷試験がある。それによって,著者らの研究では有病率が5~15%から30%上がっている。一方,本態性高血圧患者で血清K値が正常下限の患者のうち,鉱質コルチコイド受容体拮抗薬が非常によく効く集団を認める。以上より,アルドステロンがレニン-アンジオテンシン系だけですべてコントロールされておらず,ACTHが時として有意なアルドステロン分泌刺激因子となりえると著者らは仮説を立てた。そこで,慢性的なストレス下でACTH分泌を介したアルドステロン過分泌と球状層の過感受性,あるいはどちらかが本態性高血圧の発症に関わっているかを検証した。
「1.背景」原発性アルドステロン症の診断で,フルドロコルチゾンとデキサメタゾン投与により副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を抑制したうえでアルドステロンが自律的に分泌されていることを証明する負荷試験がある。それによって,著者らの研究では有病率が5~15%から30%上がっている。一方,本態性高血圧患者で血清K値が正常下限の患者のうち,鉱質コルチコイド受容体拮抗薬が非常によく効く集団を認める。以上より,アルドステロンがレニン-アンジオテンシン系だけですべてコントロールされておらず,ACTHが時として有意なアルドステロン分泌刺激因子となりえると著者らは仮説を立てた。そこで,慢性的なストレス下でACTH分泌を介したアルドステロン過分泌と球状層の過感受性,あるいはどちらかが本態性高血圧の発症に関わっているかを検証した。