「要約」
1.背景
心不全患者において,腎不全の合併は予後不良であることが知られている。現在まで,推算糸球体濾過量(eGFR)の計算式はCrを用いる方法が主流であった。しかし,Crは筋肉量の影響を受けるため,最近ではより正確な指標と考えられているシスタチンC(CysC)が用いられることが多い。また,慢性心不全,急性心不全患者においてベースラインのCysC値が予後予測因子であることが報告されている。一般に,急性心不全患者において治療を行うと利尿が認められる過程においてCrやCysCが上昇し,worsening renal function(WRF)を認めることが多い。今回,急性心不全の多施設研究のデータベースを用いて,CysCの治療中の変化が予後と相関するかどうかが検討された。
2.方法
ASCEND-HF試験(急性心不全におけるnesiritide vs プラセボ試験)において,バイオマーカーサブ解析を行った。
1.背景
心不全患者において,腎不全の合併は予後不良であることが知られている。現在まで,推算糸球体濾過量(eGFR)の計算式はCrを用いる方法が主流であった。しかし,Crは筋肉量の影響を受けるため,最近ではより正確な指標と考えられているシスタチンC(CysC)が用いられることが多い。また,慢性心不全,急性心不全患者においてベースラインのCysC値が予後予測因子であることが報告されている。一般に,急性心不全患者において治療を行うと利尿が認められる過程においてCrやCysCが上昇し,worsening renal function(WRF)を認めることが多い。今回,急性心不全の多施設研究のデータベースを用いて,CysCの治療中の変化が予後と相関するかどうかが検討された。
2.方法
ASCEND-HF試験(急性心不全におけるnesiritide vs プラセボ試験)において,バイオマーカーサブ解析を行った。