<< 一覧に戻る

特集 わが国発の心不全における利尿薬研究の最前線

バソプレシンV₂受容体拮抗薬の利尿効果予測

Novel prediction of responsiveness to vasopressin type Ⅱ receptor antagonist

今村輝彦

Fluid Management Renaissance Vol.5 No.4, 15-23, 2015

「Summary」トルバプタンには「有効例」と「無効例」があり,本剤を無効例に漫然と投与しても有効性は期待できない。トルバプタンの有効性はその作用部位である腎集合管の残存機能に大きく依存し,これは尿浸透圧や尿中アクアポリン2の値で予測できる。これらの予測因子を用いてレスポンダーを予測し,レスポンダーのみに限定してトルバプタンを投与することで,短期予後のみならず長期予後までも改善できる可能性がある。
「はじめに」バソプレシンV2受容体拮抗薬の1つであるトルバプタンは,既存の利尿薬に抵抗性を示すうっ血性心不全に対する新しい利尿薬として大いに期待された。しかしながら,その臨床使用経験が蓄積されていくなかで,少なからぬ“ノンレスポンダー”の存在が明らかになってきた。トルバプタンは重症心不全に対して使用されることが多いため,いわゆる“お試し”で使ってみるという無責任な態度は許されない。筆者は近年,トルバプタンを使用する前にその短期・長期効果を予測する簡便なノウハウを報告しており,最新の知見をここに概説する。このノウハウを使って,“確信をもって”トルバプタンを使いこなしていただきたい。
「Keywords」トルバプタン,アクアポリン,集合管,尿浸透圧,レスポンダー

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る