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特集 臓器浮腫・うっ血の病態とその治療法

腎臓の浮腫・うっ血の病態と治療法

Pathophysiology and treatment of renal edema and congestion

内藤省太郎内田信一

Fluid Management Renaissance Vol.5 No.2, 37-44, 2015

「Summary」腎臓の浮腫・うっ血をきたす病態として臨床的に重要なのは心不全である。近年,心不全と腎不全は密接に関連しており,心腎症候群(CRS)という一連の病態として捉えられるようになった。腎臓のうっ血,すなわち腎静脈のうっ滞はCRS1型と2型で認められる。これらの病態においては,心拍出量の低下や腎血流量の低下ではなく腎静脈圧の上昇や腹腔内圧の上昇により腎臓のうっ血と糸球体濾過量(GFR)の低下をきたす。また,これら血行動態の変化によるもの以外に,レニン―アンジオテンシン―アルドステロン(RAA)系や交感神経系,炎症性サイトカインなどもCRSの腎障害に関与している。CRSの治療としては速やかなうっ血の解除と同時に腎機能の保持が求められ,適切な利尿薬の使用を必要とする。
「はじめに」腎臓は体液調節を司る臓器であり,その機能障害は体液貯留につながり各臓器にうっ血,浮腫をきたす。しかし,腎臓そのものの浮腫・うっ血とはどのような病態であるか考えてみると,腎臓における静脈のうっ滞や腎静脈の障害,すなわち器質的には腎静脈血栓,機能的には右心不全によるものが挙げられる。
「Keywords」心腎症候群,急性非代償性心不全,腎静脈圧,利尿薬,限外濾過

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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