心不全では,過剰な体液貯留により臓器うっ血を生ずる。心不全における過剰な体液を除去する第一選択はループ利尿薬であるが,各種利尿薬や強心薬などの薬物療法でも除水が十分に得られないことがある。また,腎機能が低下するとともに利尿薬抵抗性が生じ,心不全がさらに悪化する心腎症候群という悪循環を生じやすい。このような場合,血液浄化療法によって除水とともに心不全の改善が期待される。現在までの臨床試験では,ECUMの有用性・安全性は示されているが,利尿薬を上回る明らかな予後改善効果は証明されておらず,CHDFの積極的使用には賛否両論ある。このような状況をふまえ,今回はわが国のエキスパートに,心不全に対する血液浄化療法についてより積極的に使用する立場とより慎重に使用する立場から論じていただく。
・積極的な立場から/竹内利治 ほか
・消極的な立場から/斎藤能彦
※本企画は,正誤の決着をつけることを目的としたものではなく,また執筆者本人の研究・臨床上の立場を示すものではありません。
・積極的な立場から/竹内利治 ほか
・消極的な立場から/斎藤能彦
※本企画は,正誤の決着をつけることを目的としたものではなく,また執筆者本人の研究・臨床上の立場を示すものではありません。