【特集 高血圧と体液管理】
バソプレシンとその拮抗薬の血圧および血行動態への影響
掲載誌
Fluid Management Renaissance
Vol.2 No.4 55-59,
2012
著者名
山本卓
/
成田一衛
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
Fluid Management Renaissance
「Summary」慢性心不全, 慢性腎臓病ではレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)の亢進のため腎でのNa再吸収が促進され, またバソプレシンの作用による水利尿の抑制から体液貯留が亢進し, 高血圧を生じうる. バソプレシンの分泌増加はRAASと連動し, アンジオテンシン, アルドステロンの作用に加えてバソプレシンによる体液貯留の影響から高血圧が増悪する可能性がある. 慢性腎臓病患者においては, バソプレシンV2受容体拮抗薬が利尿効果だけでなく降圧効果, 蛋白尿減少を示した報告もあり, 同薬剤は慢性腎臓病患者における体液管理のほか血圧管理あるいは腎保護作用にも有用である可能性がある. 「はじめに」慢性心不全, 慢性腎臓病(CKD)ではレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)の亢進のため腎でのNa再吸収が促進され, またバソプレシンの作用による水利尿の抑制から体液貯留が亢進し, 高血圧を生じる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。