【特集 浮腫の鑑別・対処法・メカニズム】
薬剤性浮腫
掲載誌
Fluid Management Renaissance
Vol.2 No.3 61-68,
2012
著者名
安田尚史
/
横野浩一
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
Fluid Management Renaissance
「Summary」浮腫は, 日常臨床でも頻繁に遭遇する臨床症状の1つである. 浮腫の出現にはさまざまな原因が存在するが, そのうちの1つに薬剤性浮腫がある. 薬剤性浮腫は, すべての薬剤で起こる可能性がある. 薬剤の内服期間中に浮腫が出現した際にはまずは薬剤性浮腫の可能性を疑うことが重要で, 疑われる際の治療の原則は被疑薬の中止または減量である. 薬剤性浮腫発現のメカニズムとしては, 腎でのNa・水排泄量の低下によるもの, 毛細血管静水圧上昇によるもの, Na・水の負荷量増大によるもの, および毛細血管透過性亢進によるものがある. 特に, ブラジキニンや補体系に関連する毛細血管透過性亢進の結果として突然浮腫を生じる薬剤誘発性血管性浮腫では重篤化する場合があることを念頭においておくことが肝要である. 「はじめに」浮腫は, 日常臨床でも頻繁に遭遇する臨床症状の1つである. 浮腫の出現にはさまざまな原因が存在するが, そのうちの1つに薬剤を原因とする薬剤性浮腫がある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。