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Focus

トルバプタンにより難治性心不全が安定化し治療の受け入れが良好となった高齢僧帽弁閉鎖不全症の1例

阪上学

Fluid Management Renaissance Vol.2 No.2, 97-99, 2012

「症例」 83歳, 女性. 主訴:労作時息切れ, 下腿浮腫. 既往歴: 胃癌手術, 骨粗鬆症. 現病歴: 2011年1月, 吐気が出現したために近医の往診を受けたところ頻脈性心房細動や低酸素の所見があり, 心不全の疑いで近隣の総合病院に入院した. 同院での精査で高度僧帽弁閉鎖不全による慢性心不全急性増悪と診断され, 利尿薬を中心とした心不全治療が行われ退院となった. 入院中担当医から手術適応であることも説明を受けたが, それまでの治療により心不全の改善がなく, 逆にADLの低下もみられるようになったことなどから手術を受けることへの自信がなくなり, セカンドオピニオン目的で3月末に当科紹介. その後も前医の加療を継続するが改善なく, トルバプタンでの加療を前提として6月中旬に入院となった. 身体所見:身長150cm, 体重41.0kg, 血圧112/66mmHg, 脈拍84/分・不整, 胸部cracklesあり, 汎収縮期雑音あり, 下腿を中心に中等度浮腫あり. 胸部レントゲン: CTR 60%, 両側胸水貯留, 軽度肺うっ血(図1).

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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