<< 一覧に戻る

特集 心不全と電解質バランス

低K血症

坂田泰史

Fluid Management Renaissance Vol.2 No.2, 34-40, 2012

「Summary」 体内総K量は約3,000~4,000mEqである. Naのほとんどが細胞外液に存在するのに対し, Kは約98%が細胞内に存在する. Kの重要な生理的機能の1つは, 細胞内外のK濃度の維持による細胞膜静止電位の決定である. よって, 低K血症をきたすと, 不整脈が出現しやすくなる. 心不全における低K血症の最も重要な原因は, 利尿薬治療である. 利尿薬によりもたらされる尿からのK喪失には, ループ利尿薬やサイアザイド系利尿薬の使用により遠位尿細管でのNa再吸収が低下し, 結果として集合管のアルドステロン感受性K分泌部位にNaや水が多く届くこと, また利尿薬使用や心不全などの基礎疾患のために体液量そのものが減少し, アルドステロンの働きが高まることが挙げられる. 補充療法としては, 一般的に経口補充のほうが安全である. また, K保持性利尿薬の投与も考慮する. しかし, 急速に低下が進行し致死的な不整脈が出現するような状況になったときには注意して静脈内投与を行う.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る