はじめに
バソプレシンは,一般にAVPと標記される。AVPとは,arginine vasopressinを略した標記文字である。バソプレシンは9個のアミノ酸(Cys-Tyr-Phe-Gln-Asn-Cys-Pro-Arg-Gly-NH2,分子量1,084)からなるペプチドホルモンで,第1,6番目にシステイン(Cys)をもち,ジスルフィド(S-S)結合による環状構造をとる。ヒトをはじめほとんどの哺乳類のバソプレシンは第8番目のアミノ酸がアルギニンであることから,バソプレシンのことをAVPと標記する場合が多い。なお,ブタや一部の哺乳類では第8番目のアミノ酸がリジン(lysine)であり,この場合はLVP(lysine vasopressin)と標記される。AVPとLVPで,生理的作用に特に差異はない。
全文記事
基礎講座 バソプレシンと心不全
第1回 バソプレシンの分泌調節
掲載誌
Fluid Management Renaissance
Vol.1 No.1 65-70,
2011
著者名
藤原広明
/
上田 陽一
記事体裁
連載
/
全文記事
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
/
腎臓
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
媒体
Fluid Management Renaissance
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。