Summary
『慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)』(JCS 2010)1)では,うっ血症状があるときの利尿薬使用はClass Ⅰとされ,軽症の段階から利尿薬を使うことが推奨されている。また,『急性心不全治療ガイドライン(2006年改訂版)』(JCS 2006)2)でも,急性心不全における肺うっ血,浮腫に対するフロセミド(静注および経口投与)の使用はクラスⅠとされている。ACE阻害薬/アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬/β遮断薬は収縮不全患者では有効性を裏づける豊富なエビデンスが存在するが,利尿薬は収縮不全患者の治療についても全くエビデンスが存在しないにもかかわらず,相対的に重要な位置を占めている。しかし最近,慢性心不全治療におけるループ利尿薬の効果について疑問を投げかける報告が散見される。
本稿では,心不全薬物療法で最も頻用されているループ利尿薬に焦点を当て,心不全治療におけるループ利尿薬の功罪について概説する。
 
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                利尿薬と心不全
              
 心不全治療におけるループ利尿薬の功罪
                Advantage and disadvantage of loop diuretics for treatment of heart failure
              
                  掲載誌
                
 
                  Fluid Management Renaissance
                  Vol.1 No.1 40-46,
                  
                    2011
                  
 
                    著者名
                  
  
                          廣谷信一
                        / 
                          増山理
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          特集
                        / 
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                    疾患領域
                  
  
                          循環器
                        / 
                          腎臓
                        
                    診療科目
                  
  
                          一般内科
                        / 
                          循環器内科
                        / 
                          腎臓内科
                        / 
                          老年科
                        / 
                          手術・救急
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Fluid Management Renaissance
                    
 
                    Key Words
                  
  
                          ループ利尿薬
                        / 
                          レニン-アンジオテンシン系
                        / 
                          尿細管糸球体フィードバック機構
                        / 
                          糸球体濾過量
                        
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。