Column コラム
骨からたどる日本人の起源
掲載誌
O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関―
Vol.6 No.3 50-51,
2016
著者名
片山 一道
記事体裁
抄録
疾患領域
骨・関節
診療科目
その他
媒体
O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関―
「「骨屋」と呼ばれる稼業」われら人類学者,ことに形質人類学に傾く者は,考古学や歴史学などと,とても縁が深い.解剖学や看護学などの周辺で禄を食む者も少なくない.筆者自身も若かりし頃,しばらく法医学で過ごした.その後は理学部界隈で教育と研究に励んできたが,今でも文学部に出講する.いわゆる理系と文系,そのあいだを行き来する鵺(ぬえ)のごとき存在なのかもしれない.なかでも考古学とは,なまなかならぬ関係がある.そこでは「骨屋」と呼ばれる.この字面は「肉屋」や「魚屋」のようだが,無論,「骨を商いする」「骨を食べさせる」わけではない.もっぱら,骨を「観る」「視る」「診る」「つぶさに調べる」.そんな研究活動に励む.ちなみに京都には,骨屋町なる地名がある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。