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名画で読む「骨」の物語 第2回 リチャード3世の骨

O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関― Vol.5 No.3, 64-65, 2015

薔薇戦争といえば,リチャード3世.リチャード3世といえば,シェークスピア.この天才劇作家がいなければ,500年も昔にわずか2年王冠をかぶっただけのリチャードが,不朽の人間像として記憶されることはなかっただろう.エリザベス1世の庇護を受けたシェークスピアなので,女王の祖父の仇敵だったリチャードを悪党に描くのは当然だが,その悪党ぶりがあまりに見事で,名調子に次ぐ名調子の台詞と相俟って,彼の魅力は燦然たる輝きを放ってしまう.『リチャード3世』において,シェークスピアはいったい悪を糾弾したかったのか,はたまた讃美したかったのか…….リチャードは登場早々,己の身体をこう自嘲する.「おためごかしの自然にだまされて,美しい五体の均整などあったものか,寸足らずに切詰められ,ぶざまな不出来のまま,この世に投げやりに放り出されたというわけだ.歪んでいる,びっこだ,そばを通れば犬も吠える.」

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録