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New Arrival & Comment 新着論文解説

要訳と解説(2)骨:慢性腎臓病(CKD)と骨・ミネラル代謝異常の基幹となる新たな内分泌器官として

園生智広重松隆

O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関― Vol.5 No.3, 29-34, 2015

Vervloet MG, Massy ZA, Brandenburg VM, et al : Bone : a new endocrine organ at the heart of chronic kidney disease and mineral and bone disorders. Lancet Diabetes Endocrinol 2 : 427-436, 2014
「概要」最近の骨-心血管連関の研究から,疫学的には心血管系疾患罹患率および死亡率のみならず慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)の進展までの関与が示唆される.線維芽細胞増殖因子(fibroblast growth factor;FGF23)はCKD進展に伴い指数的に上昇し,左室肥大や血管石灰化に関与している可能性がある.おもに骨細胞(osteocytes)から分泌されるスクレロスチン(sclerostin)とDKK1はWnt抑制因子として,血管壁作動性生理シグナルを阻害する.骨芽細胞により産生されるオステオカルシン(osteocalcin;OC)は,インスリン濃度および感受性に抑制的に働く.これら骨由来液性因子は,CKDに関連する心血管疾患を考えるうえで「骨」の重要性を際立たせる.しかし骨由来液性因子の産生や分泌調節機構は,まだ研究が進んでいない.今後の研究進展により新たな治療法の創生が期待できる.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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