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New Arrival & Comment 新着論文解説

要訳と解説(1)カルボキシメチルリジン(CML)量と大腿骨近位部骨折リスクの関連

木田吉城斎藤充

O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関― Vol.5 No.3, 24-28, 2015

Barzilay JI, Bůžková P, Zieman SJ, et al : Circulating levels of carboxy-methyl-lysine (CML) are associated with hip fracture risk : the Cardiovascular Health Study. J Bone Miner Res 29 : 1061-1066, 2014
「概要」骨組織内の終末糖化産物(advanced glycation end products;AGEs)は骨系細胞の生物学的特性を障害し骨質劣化を招き骨折リスクを増やすといわれている.今回,われわれは血清カルボキシメチルリジン(carboxy-methyl-lysine;CML)量と大腿骨近位部骨折のリスクについて調査した.Cardiovascular Health Study(CHS)に参加した3,373名を平均9.22年経過観察した.経過中に348例の大腿骨近位部骨折が発生した.統計学的に分析した結果,大腿骨頚部の骨密度と血清CML量とのあいだには有意な相関は認められなかったが,血清CML量と大腿骨近位部骨折とのあいだには相関が認められ,骨粗鬆症の危険因子を調整してもなお,血清CML量が増加すれば大腿骨近位部骨折の危険率は増すという結果となった.以上の結果をふまえ,血清CML量と骨折リスクの関連性は,骨量ではなく骨質によるものであるとの仮説が考えられ,血清CMLは大腿骨近位部骨折に関する骨質のバイオマーカーとして注目される.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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