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名画で読む「骨」の物語 第1回 スペイン・ハプスブルク家

O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関― Vol.5 No.2, 62-63, 2015

プラド美術館の至宝『ラス・メニーナス(=官女たち)』は,ベラスケスの目も眩む超絶技巧によって,3世紀以上にわたり世界中の人々を魅了し続けている.オペラの舞台を思わせる大空間に,スペイン・ハプスブルク家の幼い王女マルガリータ,侍女や臣下,カンバスを前にした画家本人,そして中央の鏡の中には,国王フェリペ4世とその妃がぼんやり映っている.総勢11人.かつてこれは,「王の家族たち」のタイトルで登録されていた.ここにいる者はみな王家の一員という意味だ.もちろん右端にいる小人症の男女も含む(フェリペは「きょうだい」と呼びかけていたらしい).だがたとえ王にそう呼ばれ,着飾って同じ画面におさまっていても,金で買われた奴隷であることに変わりはない.慰み者あるいは道化と呼ばれた彼らは,王侯貴族の日常を活気づかせる役目を担っていたのだ.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録