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New Arrival & Comment 新着論文解説

要訳と解説(1)骨における特異的な血管サブタイプによる骨形成と血管形成のカップリング

宮本健史

O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関― Vol.5 No.1, 24-27, 2015

①Kusumbe AP, Ramasamy SK, Adams RH: Coupling of angiogenesis and osteogenesis by a specific vessel subtype in bone. Nature 507: 323-328, 2014
②Ramasamy SK, Kusumbe AP, Wang L, Adams RH: Endothelial Notch activity promotes angiogenesis and osteogenesis in bone. Nature 507: 376-380, 2014
「概要」同じグループからNatureのarticleとletterに同時に掲載された論文をまとめて紹介する.血管形成と骨形成に相互作用があることはよく知られていたが,彼らは,特殊な免疫染色法の開発により,それが骨に存在する特異的な血管のサブタイプ;CD31highEndomucinhigh(Type H)によって担われていることを見出した.骨端部は骨形成が活発であることが知られているが,原著①では,そこにType Hは存在し,Type Hの周囲にはOsterixなど骨芽細胞系マーカーを発現する細胞が存在することを示している.著者らは,Type HがHif1αによって制御されることを見出し,血管内皮特異的なHif1αの抑制によりType Hは劇的に数を減らし,またこの際,骨芽細胞数も減少することを見出した.一方,Hif1αを分解するE3 ubiquitin ligaseであるVhlを抑制すると,Type Hは増加し,骨芽細胞の増加と骨量増加を見出している.このことから,骨に存在する特殊な血管内皮サブタイプであるType Hによって,骨形成と血管形成のカップリングが担われており,Type HはHif1αにより制御を受けることを明らかにした.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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