抗加齢ウィメンズヘルス研究会
講演2 科学的根拠に基づく認知症予防
第6回抗加齢ウィメンズヘルス研究会―Living with Aging―
掲載誌
O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関―
Vol.4 No.1 55-57,
2014
著者名
鈴木隆雄
/
太田 博明
記事体裁
抄録
疾患領域
精神疾患
診療科目
リハビリテーション科
/
神経内科
/
老年科
媒体
O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関―
「後期高齢者では生活機能に関する問題の早期発見が重要」今後の日本における人口構造は, 75歳以上の後期高齢者が増加していくことが予想され, 現在ほぼ1対1である前期・後期高齢者の比率は2030年になるとほぼ1対2になると考えられている. 生活習慣病予防に関しては, 一次予防として健康づくり, 二次予防として疾病の早期発見・早期治療, 三次予防として疾病の治療, 重症化予防と分けることができる. 中年期から75歳ぐらいであれば, このような疾病予防にも一定の効果が得られると考えられるが, 75歳以上の後期高齢者においては生活習慣病よりもむしろ運動器症候群, 認知症, 口腔機能低下, 尿失禁, 低栄養など老年症候群(geriatric syndrome)による障害と生活の質(quality of life; QOL)の低下が大きな問題となる. そのため, 後期高齢者の増加が見込まれる状況においては, 介護予防という観点で, 一次予防として生活機能の維持・向上, 二次予防として生活機能低下の早期発見・早期対応, 三次予防として要介護状態の改善・重症化予防と分けて対処法を考えていく必要がある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。