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日本と世界の研究室から

NCI・NIH満屋研究室:HIV・AIDS治療薬の研究・開発

青木学青木宏美

HIV感染症とAIDSの治療 Vol.10 No.1, 69-76, 2019

AIDSという致死的な未知の病を相手にして挑んだNCIの1研究室で,世界で最初のHIV感染症/AIDS治療薬ジドブジン(AZT)が免疫学・ウイルス学・分子生物学・薬学等を結合したinterdisciplinary researchと文字通りのトランスレーショナルリサーチの展開を経て開発され,AZTは1987年臨床に供された。一旦レトロウイルス感染症に対して化学療法が可能であると言う原理が示されるや,複数のクラスの治療薬開発が進行,HIV感染者の臨床症状と生命予後は大きく改善,死亡者・新規感染者数は激減,かつての「死に至る感染症」は「コントロール可能な慢性感染症」となり,更にUndetectable=Untransmissibleが既成概念となろうとしている。しかし一方で抗HIV剤の長期内服に伴う副作用や薬剤耐性HIVの発現など課題が山積しており,「満屋研究室」の格闘は終わる事がない。
「KEY WORDS」AIDS,HIV,プロテアーゼ阻害剤,Darunavir,GRL-142

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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