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Case Report

輸入真菌症としての播種性ヒストプラズマ症

柳川泰昭坪井基行西島健岡慎一

HIV感染症とAIDSの治療 Vol.9 No.2, 32-36, 2018

ヒストプラズマ症は,原因菌であるHistoplasma capsulatumの小分生子を吸入することで感染する真菌症である。従来は輸入真菌症として主に取り扱われ,世界中の熱帯,亜熱帯地域で発生しており,特に米国のオハイオ州,ミシシッピ川流域での報告が多いが,近年国内感染が疑われる症例も報告もされている1)。多くは無症状であるが,免疫不全症例における日和見感染症として発症し,HIV感染症におけるAIDS指標疾患に指定されている。国内で診断された症例は,2015年8月1日時点でこれまで83例報告されている2)。ここ数年の来日外国人の増加,渡航者が増加している背景を考慮すると,本疾患は海外渡航者における不明熱や原因不明の血球減少の鑑別疾患として考慮すべき疾患である。
今回われわれは,輸入真菌症としての播種性ヒストプラズマ症でAIDS発症した1例を経験したため報告する。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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