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診断と治療のTopics

HIV感染症,AIDSにみられる梅毒

坪井基行

HIV感染症とAIDSの治療 Vol.8 No.1, 26-31, 2017

ここ数年の梅毒患者の報告数の劇的な増加に伴い,特に性的活動性のある男性同性愛者では定期的なスクリーニングの重要性が強調されてきている。また,男性同性愛者のみならず,女性での梅毒や眼梅毒の報告数増加など新たな問題が発生してきており,近年の梅毒アウトブレイクは次なる局面に突入したといえる。これまでの報告数増加の勢いを考えると容易ではないものの,定期的スクリーニングや,オーラルセックスでも罹患することなど梅毒の知識の普及,コンドームの使用の重要性の啓発,早期診断・早期治療,パートナーの治療など,より積極的な流行拡大への対策が必要不可欠である。
「KEY WORDS」梅毒報告数増加,男性同性愛者,神経梅毒,眼梅毒,予防

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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