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座談会(Round Table Discussion)

HIV検査と感染予防

岡慎一市川誠一松下修三

HIV感染症とAIDSの治療 Vol.6 No.2, 4-11, 2015

「世界におけるHIV感染予防の潮流」
岡:近年のHIV感染者/AIDS患者に対する治療薬や治療法の進歩により,日本では診断さえつけば治療によるウイルス増殖抑制はそれほど難しい時代ではなくなりました。世界保健機関(WHO)は,HIV感染者を起点に検査・診断,治療導入,治療継続という一連のプロセスを“cascade of care”の概念で表し,その評価を重視しています。2014年には,国連合同エイズ計画(UNAIDS)が新たな目標として“90-90-90”(全感染者の90%が検査を受け陽性と診断され,診断された人の90%が治療を受け,そのうち90%でウイルス量を抑制させる)を打ち出しました。この目標が2020年までに達成できれば,2030年にはAIDSは公衆衛生学的な脅威ではなくなるといわれています。日本における“cascade of care”の課題は,1つめの90,つまり全感染者の何%が検査を受け,陽性と診断されているかが不明であることです。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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