「はじめに」糖尿病患者の冠動脈疾患の特徴として無症候性心筋虚血の潜在やびまん性,多枝病変といった臨床的な大きな問題がある。UKPDS(United Kingdom Prospective Diabetes Study)試験において糖尿病患者の心筋梗塞発症率は心筋梗塞既例の再発率と同等に高いことが示されており1),より早期の冠動脈疾患の検出,さらに早期の治療介入が望まれる。
「冠動脈CT血管造影による糖尿病患者の診断」冠動脈疾患の非侵襲的診断法として冠動脈CT血管造影(Coronary CT Angiography:CCTA)が広く普及している。しかし,ヨード造影剤使用や放射線被曝の点から,無症候者に対する冠動脈疾患のスクリーニングに対してCCTAは推奨されていない2)。そこで,非造影CTで評価可能でありかつ冠動脈atheroma burdenの指標であるカルシウムスコアとCCTAを組み合わせた診断アルゴリズムが提唱されている。
「冠動脈CT血管造影による糖尿病患者の診断」冠動脈疾患の非侵襲的診断法として冠動脈CT血管造影(Coronary CT Angiography:CCTA)が広く普及している。しかし,ヨード造影剤使用や放射線被曝の点から,無症候者に対する冠動脈疾患のスクリーニングに対してCCTAは推奨されていない2)。そこで,非造影CTで評価可能でありかつ冠動脈atheroma burdenの指標であるカルシウムスコアとCCTAを組み合わせた診断アルゴリズムが提唱されている。