はじめに
当院では視床痛,CRPS(complex regional pain syndrome),PHN(postherpetic neuralgia)などの難治性慢性痛に対してECT(electroconvulsive therapy)を行ってきた1).最近,PHNに対して対照的な結果を示した2症例を経験した.ECTはこれまで痛みに対する最終手段と位置づけて行ってきた.PHNに対しては強い持続痛だけでなく,激しい電撃痛,アロディニアなどで日常生活や精神的に多大な支障2)をきたしている重症例であることが前提であった.劇的に効果の得られた症例もあったが,視床痛やCRPSに比べると効果は不十分な例も多く,再発の問題もあり,最近はPHNに対する施行は少なくなっていた.今回の2症例は過去の例と比較すると日常生活にそれほど支障なく,痛みの程度も比較的軽いと思われる症例であった.
全文記事
Case Report 症例報告
ECTが対照的な効果を示したPHNの2症例
掲載誌
Practice of Pain Management
Vol.3 No.3 52-54,
2012
著者名
米良仁志
記事体裁
連載
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症例
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全文記事
疾患領域
神経疾患
/
感染症
診療科目
脳神経外科
/
整形外科
/
神経内科
/
麻酔科
媒体
Practice of Pain Management
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。