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学会報告 第4回日本運動器疼痛学会「痛みを考える~分子から社会まで~」 運動器と痛み

Practice of Pain Management Vol.3 No.2, 64-65, 2012

「運動器の痛みの疫学」厚生労働省による「平成22年国民生活基礎調査」では, 腰痛が男性1位, 女性2位, 肩凝りが男性2位, 女性1位という結果が示されている. 2010年に約6,000人の成人を対象にインターネットを使って疫学調査を行ったところ, 22.5%が慢性疼痛を有し, 日本国内の患者数は2,315万人と推定された. この調査では, (1)最初に痛みを感じてから現在までの痛みの期間が3ヵ月以上 (2)最近1ヵ月以内に痛みを感じた (3)週2回以上痛みを感じた (4)痛みの程度が10ポイント中5ポイント以上の4つの状態を「慢性痛」と定義し調査したところ, 疼痛の部位は「腰」が一番多く, その頻度は厚生労働省の調査とほぼ同等で, 次いで「腰背部痛」, 「肩凝り」を疑わせる部位であった. また, 変形性関節症(osteoarthritis; OA)については, 世界最大規模の疫学研究であるROAD(Research on Osteoarthritis Against Disability)プロジェクトの結果, 変形性膝関節症(膝OA)患者が2,530万, 変形性腰椎症(腰椎OA)患者が3,790万人と推計され, 男性の4分の1, 女性の3分の1が痛みをともなうと仮定すると, 痛みをともなう膝OA患者は約800万人, 腰椎OA患者は約1,100万人と推定された.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

抄録