はじめに  最近は日本でも,痛みの治療に認知行動療法など心理的介入の有用性が知られるようになりました.しかし,自分の診療に取り入れるには具体的にどのように実践したらよいのでしょうか? 私は2011年6月に「慢性疼痛集団精神療法─ 11年間のグループプロセスについて─」と題して,『集団精神療法』(第27巻1号)の医療におけるグループという特集中に論文掲載させていただきました1).年齢はベテランですが,疼痛患者さんとのコミュニケーションは対等の目線で,医者らしくない真理ちゃん先生と患者さんから呼ばれています.このたび,グループセッションの録音記録のテープ起こしが完了しましたので,前述の論文に少しの変更を加えて紹介させていただきます.