はじめに
山下(司会) 高齢者人口の増加にともない,骨粗鬆症患者さんの数も非常に増えており,現在は約1000万人にまで及ぶといわれています.これまで骨粗鬆症の治療は,主として骨折予防あるいは寝たきり防止に主眼が置かれてきました.しかし最近になり,骨粗鬆症と痛みの関連性について注目が集まっています.これは,骨粗鬆症患者さんのなかに,腰背部痛を中心とする痛みを有しているケースが非常に多いということ,さらに最近は,骨折をともなわなくても骨粗鬆症自体が痛みを引き起こすのではないかという研究結果が出てきていることが背景にあるかと思います.
そこで今回は,「骨粗鬆症の痛み」をテーマとして,骨粗鬆症ならびに痛みの臨床と研究に造詣が深い,信州大学麻酔蘇生学講座の川股知之先生,秋田大学整形外科学講座の宮腰尚久先生においでいただきました.川股先生には麻酔科の視点から,宮腰先生には整形外科の視点から,骨粗鬆症と痛みの関連性についてお話をうかがっていきたいと思います.
全文記事
座談会(Round Table Discussion)
骨粗鬆症の痛み
掲載誌
Practice of Pain Management
Vol.2 増刊号 6-16,
2011
著者名
川股知之
/
宮腰 尚久
/
山下 敏彦
記事体裁
座談会・対談
/
全文記事
疾患領域
骨・関節
/
アンチエイジング
診療科目
整形外科
/
リハビリテーション科
/
神経内科
/
麻酔科
/
老年科
媒体
Practice of Pain Management
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。