頭痛診療Q&A
Q2 トリプタンによる薬物乱用頭痛にはどのような特徴がありますか
掲載誌
Headache Clinical & Science
Vol.5 No.2 46-47,
2014
著者名
伊藤 康男
/
荒木 信夫
記事体裁
抄録
疾患領域
神経疾患
診療科目
脳神経外科
/
神経内科
/
麻酔科
/
小児科
媒体
Headache Clinical & Science
「A」薬物乱用(Medication-overuse headache;MOH)は,鎮痛薬,トリプタン,エルゴタミンなどの急性期頭痛治療薬の過剰摂取により頭痛が出現,もしくは増悪するといった特徴を持つことから,頭痛専門外来では特に見逃してはならない頭痛の1つである.また,国際頭痛分類第2版(ICHD-2)では「薬物乱用頭痛」との名称であったが,2014年10月に出版された日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会訳の国際頭痛分類第3版beta版(ICHD-3β)では,この名称が「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛,MOH)」に変更されたことからも話題になっている.今回,トリプタンによるMOHの特徴について,各急性期頭痛治療薬によるMOHの臨床的特徴,およびトリプタンの種類別におけるMOHの臨床的特徴を述べたいと思う.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。