頭痛の不思議
三十三間堂と後白河上皇の頭痛
掲載誌
Headache Clinical & Science
Vol.4 No.1 48,
2013
著者名
石川光紀
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
Headache Clinical & Science
京都東山の地に佇む蓮華王院は三十三間堂の名で知られているが, 「頭痛山平癒寺」の寺号でも知られている. この寺院は後白河上皇が長寛2(1164)年, その千手観音信仰を具現する本堂建立をもって始まりとする. 源氏・平氏の名だたる武家勢力と渡り合い, 彼らを操ることに苦慮した後白河上皇は, さぞかし頭の痛いことであっただろう, 頭痛にかなり悩まされていたという. 夢のお告げに, 「上皇の前世である修行者・蓮華坊の頭蓋骨が川底に沈んでいる. これを貫いて柳の木が生えており, 風に揺れる柳の木が頭蓋骨に触れ, 上皇の頭痛を引き起こす」とあった.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。