画像で見る頭痛診療
Reversible cerebral vasoconstriction syndrome(RCVS)の画像診断
掲載誌
Headache Clinical & Science
Vol.4 No.1 32-34,
2013
著者名
山本文夫
/
俵望
/
伊藤康幸
/
橋本 洋一郎
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
Headache Clinical & Science
Reversible cerebral vasoconstriction syndrome(RCVS:可逆性脳血管攣縮症候群)は「急性発症する激しい頭痛(雷鳴頭痛)」で発症し, 「多発性可逆性分節性脳血管攣縮」を伴う疾患群である. 血管攣縮消失までの期間は12週間とされることが多い1)2). 94~100%が雷鳴頭痛で突然発症し, 以降1~4週間(平均7.3日)の間に, 平均5回(2~18回)程度の雷鳴頭痛を繰り返す1). くも膜下出血を合併したり, 脳出血や一過性脳虚血発作(transient ischemic attack;TIA)・脳梗塞の合併による麻痺, 視力障害等の症候を伴うことがある. RCVSの頭痛は「突発する激しいもの」であることが特徴であるが, 頭痛が軽度であるまたはほとんどないRCVS様の症例も経験する(図1, 2). その本態は解明されていないが, エルゴタミン製剤, 交感神経作動薬, セロトニン作動薬, ニコチン, 違法薬物(覚醒剤, 大麻, コカイン)等の血管作動性薬物の使用, 妊娠・出産, カテコールアミン産生腫瘍・カルチノイドなど, 血管緊張に影響する臨床的背景があることが指摘されている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。