「summary」片頭痛の有病率は女性の方が男性に比べて2倍多いが, この違いについてのメカニズムは依然として明らかではない. 本研究では高磁場MRI(magnetic resonance imaging)を用い, 男女の片頭痛患者および健常男女を比較し, 脳の構造の違いを検討した. 女性片頭痛患者では男性片頭痛患者および健常男女に比し島後部と楔前部の皮質が厚いことが確認された. 侵害性熱刺激に対する反応性の評価では, 男女の片頭痛患者間で反応性の違いが認められ, 島後部および楔前部皮質とその他の脳との性特異的な機能的結合性が示された. この結果は女性は片頭痛発作時に男性とは異なった影響を受けることを示喚し, 脳の構造だけでなく, 機能的回路にも性差があるという考え方を支持するものである.
「はじめに」片頭痛は男性に比べ女性に多い疾患であり, エストラジオールの変化による片頭痛発症への影響, 女性患者の皮膚アロディニアの高発症率, 女性患者におけるホルモン予防療法による慢性片頭痛から反復性片頭痛への逆転変容, 精神的身体的不安が強い等の性差がみられる.
「はじめに」片頭痛は男性に比べ女性に多い疾患であり, エストラジオールの変化による片頭痛発症への影響, 女性患者の皮膚アロディニアの高発症率, 女性患者におけるホルモン予防療法による慢性片頭痛から反復性片頭痛への逆転変容, 精神的身体的不安が強い等の性差がみられる.