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腸内細菌叢と周産期医療
新生児期の腸内細菌叢が健康にいつまで影響するか?
Fetal & Neonatal Medicine Vol.11 No.2, 25-32, 2019
腸内細菌叢(gut microbiota)をキーワードとしてPubMedで検索すると,2000年までは10件以下であったが,13件(2001年),32件(2002年),27件(2003年),37件(2004年),60件(2005年),98件(2006年),126件(2007年),219件(2008年),268件(2009年),470件(2010年),619件(2011年),949件(2012年),1,398件(2013年),1,971件(2014年),2,933件(2015年),4,156件(2016年),5,089件(2017年),5,808件(2018年)とほぼ毎年増加していることがわかる。腸内細菌叢とはヒトの腸内で一定のバランスを保ちながら,共存している多種多様な腸内細菌の集団を表し,体内での役割が明らかになるにつれて,健康における重要性が注目されてきている。体内に存在する菌種は1,000種,菌数は人体を構成する細胞数(約30~60兆個)を上回る100兆個以上(重さ1~2kg)といわれ,さらにその生息部位は,口腔内にミュータンス菌などが1,000億個,皮膚にブドウ球菌などが100万個,腸内に100兆個以上と常在菌のほとんどを占めているといわれている。
「KEY WORDS」腸内細菌叢,乳酸菌,ビフィズス菌,健康,プロバイオティクス
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。