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座談会(Round Table Discussion)

胎児・新生児・乳児の不整脈管理

住友直方池田智明前野泰樹堀米仁志

Fetal & Neonatal Medicine Vol.7 No.3, 8-16, 2015

胎児不整脈は全妊娠の1~2%で認められ,本領域では比較的よく遭遇する疾患である。上室・心室期外収縮などは一般的に自然軽快し,治療を必要としないことも多い。しかし一部の不整脈,特に頻拍および徐脈では胎児水腫や胎児死亡を惹起する可能性があり,正確な診断や治療管理が重要となる。胎児不整脈診断は胎児心エコー検査が標準的であるが,近年は母体腹壁誘導胎児心電図や心磁図による正確な計測法も期待されている。また胎児頻脈性不整脈に対しては経胎盤的抗不整脈薬投与の有効性が明らかになりつつある。本座談会では産科領域・新生児領域・小児循環器領域のエキスパートの先生方をお招きし,胎児・新生児・乳児の不整脈の診断法と新たな治療法,および管理法についてご紹介いただいた。
「胎児不整脈の種類と紹介基準」
住友:本座談会では「胎児・新生児・乳児の不整脈管理」をテーマに,先生方と討論を行いたいと思います。はじめに胎児不整脈の種類と他科紹介基準について,池田先生にご解説をお願いします。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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