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肝動脈化学塞栓療法(TACE)の適応の再考
①BCLC-Bの亜分類とTACEの適応
The Liver Cancer Journal Vol.9 No.1, 26-29, 2017
Barcelona Clinic Liver Cancer(BCLC)Bは肝動脈化学塞栓療法(TACE)が推奨治療とされている。TACEにより根治が得られる症例や予後を延長させる症例も存在するが,腫瘍条件・肝予備能ともに幅広くTACEの効果が乏しい症例や肝予備能を悪化させる症例が存在し,必ずしもすべての症例にTACEが適しているとは考えられない。BCLC-Bの多様性を解決すべく国内外から亜分類が提唱された。これらは腫瘍条件をUp-to-seven criteriaや4-of-7cm criterion,肝予備能をChild-Pugh scoreで分類し,それぞれの推奨治療を提案している。TACEだけでなく肝切除・Ablation・肝動注化学療法・ソラフェニブ・Best supportive careなどさまざまな治療を推奨している。
「KEY WORDS」肝細胞癌,BCLC,TACE,ソラフェニブ,Kinki criteria
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。