Special Articles
肝癌の免疫療法
②免疫療法と他の治療法の組み合わせ治療の可能性
掲載誌
The Liver Cancer Journal
Vol.8 No.2 95-100,
2017
著者名
池田 公史
/
梅本久美子
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
消化器内科
/
腫瘍内科
媒体
The Liver Cancer Journal
肝細胞癌に対する全身化学療法として,分子標的治療薬であるソラフェニブとレゴラフェニブが重要な役割を担っている。近年,免疫チェックポイント阻害剤が全癌種において注目されており,肝細胞癌においても,抗PD-1抗体であるニボルマブの第Ⅰ/Ⅱ相試験が行われ,中間解析にて良好な抗腫瘍効果と忍容性が報告されている。肝細胞癌に対する免疫チェックポイント阻害剤の新たな展開として,分子標的治療薬との併用,免疫チェックポイント阻害剤同士の併用,その他の免疫療法との併用,ラジオ波焼灼術(RFA)や肝動脈化学塞栓術(TACE)などの局所療法との併用など,さまざまな組み合わせ治療が検討されている。今後,肝細胞癌に対する化学療法は,免疫チェックポイント阻害剤を中心に,他治療との組み合わせ治療など,さらなる免疫療法の開発が進行していく予定である。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。