日本肝がん分子標的治療研究会
第12回優秀演題論文集 Session6 HCC fine-needle biopsyサンプルを対象としたDNAシーケンシングの実施可能性とソラフェニブ効果予測マーカーの探索
掲載誌
The Liver Cancer Journal
Vol.7 No.4 70-71,
2016
著者名
坂井和子
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竹田治彦
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西島規浩
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折戸悦朗
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上甲康二
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内田靖
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泉 並木
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西尾 和人
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大﨑往夫
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
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癌
診療科目
消化器内科
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腫瘍内科
/
消化器外科
媒体
The Liver Cancer Journal
「本研究の背景」肝細胞癌は,原発性肝癌のなかでも最も高頻度に発生する悪性腫瘍である。肺癌をはじめとする多くの悪性腫瘍において,分子標的薬の開発が進められており,肝細胞癌においては,経口マルチキナーゼ阻害薬ソラフェニブが承認を得ている。ソラフェニブは生存期間の延長をもたらすものの,全体での奏効率が低いことが報告されている1)2)。少数例の奏効症例における臨床的特徴の探索や遺伝子解析研究は,ソラフェニブ治療におけるバイオマーカー研究として重要である。われわれの研究グループでは,肝細胞癌に対するソラフェニブ治療において,ソラフェニブの標的分子の1つである線維芽細胞増殖因子受容体(fibroblast growth factor receptor:FGFR)のリガンドであるFGF3/FGF4遺伝子増幅が強力な効果予測バイオマーカーであることを特定した3)。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。