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日本肝がん分子標的治療研究会

第12回優秀演題論文集 Session5 ソラフェニブ治療における腸腰筋横径の変化と予後予測

山島美緒本田琢也柴田英貴三馬聡宮明寿光田浦直太中尾一彦

The Liver Cancer Journal Vol.7 No.4, 68-69, 2015

「背景と目的」進行肝細胞癌に対して,2009年5月にソラフェニブの保険承認がなされておよそ6年が経つ。ソラフェニブに続く新規薬剤の開発,臨床導入が進まないなか,実臨床においてソラフェニブをいかに適切に使用するかは重要な課題である。身体の筋肉量,筋力の低下はサルコペニアとも呼ばれ,近年,慢性肝疾患や肝細胞癌の予後と骨格筋量の関連が示唆されている1)-4)。今回当科ではソラフェニブを導入した肝細胞癌患者における骨格筋量と予後の関連性について検討を行った。
「方法」今回骨格筋量の簡易な指標として,CTにおける臍レベルでの腸腰筋横径/身長[transversal psoas muscle thickness:TPMT/height(mm/m)]を測定した1)。当科で2009年5月から2013年9月までにソラフェニブを導入し,治療前および治療経過中に腸腰筋横径を測定可能であった肝細胞癌患者40例を対象とし,無増悪生存期間(PFS),全生存期間(OS),TPMT/height,そのほか臨床病理学的因子との関連を後方視的に検討した。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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