座談会(Round Table Discussion)
肝癌に対する放射線治療
掲載誌
The Liver Cancer Journal
Vol.7 No.3 17-25,
2015
著者名
奥坂拓志
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井垣浩
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武田篤也
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藤浩
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安田茂雄
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
消化器内科
/
腫瘍内科
/
放射線科
/
消化器外科
媒体
The Liver Cancer Journal
肝細胞癌の治療は,肝切除やラジオ波焼灼療法,塞栓療法,化学療法,放射線療法など多岐にわたる。そのなかで放射線治療は,実地診療にCTが導入され,照射する範囲が絞れるようになるまではあまり行われていなかった。近年,放射線技術の進歩に伴い,照射野や線量などの詳細な設定が可能になり,定位放射線治療,あるいは陽子線や重粒子線を用いた放射線治療も行われている。しかし原発性肝細胞癌に対する治療のうち,放射線治療が施行された症例はおよそ1.5%と報告されている。肝切除やラジオ波焼灼療法(RFA)が適応とならない患者に対しても,放射線治療は可能であり,各照射法の特性を生かすことで,治療の選択肢をより広げることができる。そこで本座談会では,肝癌に対する放射線治療について,各放射線治療の解説ならびに使い分け,さらに肝細胞癌治療アルゴリズムにおける位置付けに関しても議論していただいた。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。