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目で見る肝癌

早期肝細胞癌の血流と組織変化の経過観察をした1例

中野智景會澤信弘西口修平飯島尋子

The Liver Cancer Journal Vol.6 No.1, 12-18, 2014

「はじめに」 肝細胞癌の多段階発癌とそれに伴う病理学的変化は, 結節内血管新生と血行動態の変化を見極めることが重要である. これらを画像で検査することで多段階発癌を診断することもできる. 早期肝細胞癌の診断は, これまで多くの画像・病理診断による報告がある. 動脈造影下CT(CTHA), 経動脈性門脈造影下CT(CTAP)による血流と病理組織の対比はあまりに有名であるが, 血流パターンと脱分化について検討している. 本稿では, 画像と病理組織で経過を追うことができた症例を経験したので若下の文献的考察を加えて報告する. 「症例」 【現病歴】 70歳代, 男性. 40年前に肝炎を発症(詳細不明). C型肝硬変と食道静脈瘤にて近医で加療を受けていたが, 肝硬変が悪化し2009年より当科外来紹介受診となった. 来院時の血液検査データを表1に示す. 同年の腹部超音波検査では, S6/7に境界明瞭な14×12mmの低エコー腫瘤を認めた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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