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日本肝がん分子標的治療研究会

第7回優秀演題論文集 Session10 分子標的薬と殺細胞性薬剤併用による治療効果増強の検証―高度進行肝癌に対する5-FU+ソラフェニブ併用療法の臨床第Ⅰ相試験―

荘拓也中西満中馬誠中村路夫永坂敦小川浩司山本義也目黒高志常松聖司佐藤史幸佃曜子寺下勝巳中井正人小林智絵夏井坂光輝髭修平坂本直哉

The Liver Cancer Journal Vol.5 No.2, 70-71, 2013

「はじめに」肝細胞癌(HCC)の治療は背景肝予備能と腫瘍因子によって規定することが日本肝癌研究会より提唱された『科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン』で推奨されており1), 病態に応じて肝切除, 局所療法, 肝動脈塞栓療法, 肝動注療法, 肝移植, 緩和医療などが提示されている. しかしながら, このガイドラインにおいて脈管浸潤や遠隔転移を有する患者に対する定まった治療法は明示されておらず, 有効な治療法の開発は急務である.
「背景」ソラフェニブは抗VEGF作用を有する分子標的薬であり, 腫瘍の血管新生阻害のほか, 腫瘍内の脈管構造, 間質内圧および血管透過性の改善からdrug delivery systemを正常化し殺細胞性薬剤の抗腫瘍効果を増強することが報告されている2). したがって, 血管新生が腫瘍の発生, 増大に関与するといわれるHCCにおいても殺細胞性薬剤と分子標的薬の併用は有効と考えられ, ソラフェニブ単独の治療効果を凌駕する可能性があると思われる.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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