「背景」分子標的薬は, その作用機序はもとより, 奏効や副作用についても従来の抗痛剤と全く異なる. 肝細胞癌に対する唯一の分子標的薬であるソラフェニブは, (1)Stableが予後を延長すること, (2)2nd lineがないこと, (3)中止により急激に病態が悪化する症例があるなどの特徴がある. よって中止判断は難しい. 今回, われわれはソラフェニブ投与開始後1.5年経過してから奏効しはじめた1例を経験したので報告する.
「症例」現在, 84歳男性. 飲酒歴50g以上(エタノール換算, 発癌まで連日), たばこ20本(発癌まで連日). 20歳代のころ, 刺青と覚せい剤の回し打ち歴あり. C型慢性肝炎にて近所の診療所に定期的に通院していた. 2002年9月肝腫瘍を指摘されて地域病院に紹介された. 肝細胞癌(初発)と診断され. 11月にTAE(1)回目を施行された. 2003年4月に再発あり, 大学病院消化器内科紹介.
「症例」現在, 84歳男性. 飲酒歴50g以上(エタノール換算, 発癌まで連日), たばこ20本(発癌まで連日). 20歳代のころ, 刺青と覚せい剤の回し打ち歴あり. C型慢性肝炎にて近所の診療所に定期的に通院していた. 2002年9月肝腫瘍を指摘されて地域病院に紹介された. 肝細胞癌(初発)と診断され. 11月にTAE(1)回目を施行された. 2003年4月に再発あり, 大学病院消化器内科紹介.