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肝癌診断および治療における最新の超音波技術

Volume Navigation(GEヘルスケア社)を使用したラジオ波熱凝固療法

小川眞広森山光彦

The Liver Cancer Journal Vol.3 No.4, 26-31, 2011

Summary
 超音波診断装置に磁気センサーが搭載され,CT・MRI画像とのリアルタイムでの統合画像が可能になった。近年さらにGPS機能を用いたVolume Navigationというソフトが搭載された超音波診断装置(LOGIQ S8,E9)がGEヘルスケア社より発売された。肝細胞癌に対するラジオ波焼灼療法(RFA)は超音波ガイド下で施行されることが多く,本装置を用いることにより客観性と安全性の向上が得られると考えられた。ここでは実際の手技的な要素も含めて本システムがどのような面で客観性・安全性の向上に貢献しているのかを,実際の臨床例を呈示しながら解説を行う。

Key words
■肝細胞癌 ■ラジオ波焼灼療法 ■超音波検査 ■造影超音波検査 ■磁気センサー ■Volume Navigation ■GPS機能

はじめに

 ラジオ波焼灼療法(radio frequency ablation therapy;RFA)は,現在肝細胞癌の局所療法のなかでは中心的な役割を担っている。RFAの方法としては超音波ガイド下,CTガイド下,腹腔鏡・胸腔鏡下,術中,などの方法があるが,現在経皮的に超音波ガイド下で行う方法が最も多い。超音波ガイド下でRFAを施行する場合,画像診断の主な目的としては,①存在診断・質的診断,②治療支援(安全な穿刺経路の確認(プランニングエコー)),③治療効果判定,④再発診断(局所・異所)の4点になる。これまで超音波検査は,穿刺ガイドとしては用いるものの客観性の低さが問題となり治療効果判定については造影CTを用いる施設がほとんどであった。また,超音波検査の特性から死角があり,描出不良となる部位もあるため,技術的な差が出やすかったが,数年前より磁気センサーを使用しCT・MRI画像との空間座標補正を行い同時併用検査が可能となったため超音波検査の描出不良部分を補うことができるようになった。さらに,GEヘルスケア社より,磁気センサーに加えGPS機能を持ち合わせたVolume Navigation(V-Nav)というシステムが登場したので今回は本装置を用いたRFA治療について解説する。

Ⅰ 装置の概要およびVolume Navigation機能

 本装置のシステムを図1に呈示する。

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