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日本肝がん分子標的治療研究会

第3回優秀演題論文集 Session3-A 肝細胞癌患者におけるソラフェニブの手足皮膚反応のリスク因子

小田中みのり鈴木真也西村美子船崎秀樹奥山浩之高橋秀明大野泉清水怜光永修一仲地耕平渡邉好造和泉啓司郎池田公史

The Liver Cancer Journal Vol.3 No.2, 60-61, 2011

背 景
 ソラフェニブ(ネクサバール®)は,癌細胞の増殖に関与するRafと癌周囲の血管新生に関与するVEGFRなどに対するマルチキナーゼ阻害剤である1)。ソラフェニブには皮膚に対する特有の副作用があり,そのなかでも特に注意を要する副作用として手足皮膚反応(以下,HFSR)が挙げられる2)。

背 景(続き)

HFSRは,直接生命を脅かすものではないが,その症状は著しく患者の生活の質(quality of life)を悪化させ,ソラフェニブの休薬,減量の第1の原因に挙げられている。HFSRの頻度は,全gradeで,SHARP試験3)では21%であるのに対し,アジアで行われたAsia Pacific試験4)・国内第Ⅰ相臨床試験5)・Post TACE試験6)では40%以上と高頻度である。ソラフェニブの服薬アドヒアランスを高め,治療をできるだけ長く継続していくためには,HFSRの管理や対処方法を熟知しておくことが必要である。国立がん研究センター東病院(以下,当院)では,進行肝細胞癌に対してソラフェニブが保険適応となる以前の2008年12月より,医師,薬剤師,治験コーディネーターを中心に,「チーム ネクサバール」を設立し,海外・国内の臨床試験のデータや文献からソラフェニブの治療成績や副作用を検討し,副作用対策の指針および服薬指導体制を整備した。チーム ネクサバールにおいて,薬剤師は,医師の診察前の問診,診察への同席,診察後の服薬指導,自宅へのテレフォンフォローアップを行い,副作用管理を行っている。

目 的

 HFSRのリスク因子を評価し,HFSRを管理するうえで重要な因子を明らかにする。

対象および方法

 2009年6月から2010年9月までに,当院においてソラフェニブ単剤により治療を受けた進行肝細胞癌患者を対象とした。患者背景,HFSRの発現状況,HFSRのリスク因子を診療録により後方視的に検討した。HFSRの発現がgrade1以下とgrade2以上の2群に分類し,各調査項目について,単変量解析を行った。単変量解析にて有意差のあった(p<0.05)項目について,多変量解析を行い,HFSRのリスク因子を検討した。なお,本研究は国立がん研究センターの倫理審査委員会により承認されている。

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