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Topics of HCC

尾状葉肝癌の切除「あなたならどうとる?」

中山壽之高山忠利

The Liver Cancer Journal Vol.3 No.2, 37-40, 2011

はじめに
 尾状葉に発生した肝癌はその解剖学的特性により手術適応を慎重に決定する必要がある。一般に肝切除においては肝機能と腫瘍条件に基づいて切除範囲を決定するが,尾状葉肝癌ではさまざまな術式が選択されている。本稿では実際にわれわれが経験した肝切除症例を提示する。

尾状葉の解剖学的特性

 尾状葉は下大静脈前面に位置し,左尾状葉(Spiegel lobe),右尾状葉(下大静脈部:para-caval portion,突起部:caudate process portion)に分類され1),左右肝葉の背部において肝静脈・肝門板で境界される(図1)。

右尾状葉の前・側方は右・中肝静脈が境界となり,前区域背側に位置する。左尾状葉の前・側方は中肝静脈,アランチウス管が境界となり,内側区域背側に位置する。尾状葉肝癌はこれら主要な脈管に接して発育することが多く手術手技は煩雑となる。

尾状葉肝癌の画像診断

 尾状葉,特に下大静脈部から発生した肝癌に対する切除の成功には肝静脈からの出血に対する対策が重要であり,確実な解剖の把握,十分な肝露出,良視野の確保が要求される2)。術前画像診断は腹部超音波検査,造影CT,腹部血管造影のみならずMRIによる矢状断像や3D-CT画像を用いて腫瘍と周辺脈管との位置関係を把握する。

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