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日本肝がん分子標的治療研究会
第2回優秀演題論文集 Session8 ソラフェニブによる肝細胞癌の血流変化
―ソナゾイド造影USによる早期効果予測の可能性―
掲載誌
The Liver Cancer Journal
Vol.2 No.4 76-77,
2010
著者名
杉本勝俊
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本定 三季
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佐野隆友
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市村茂輝
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村島英学
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平良淳一
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山田幸太
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古市好宏
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山田昌彦
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今井康晴
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中村郁夫
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森安史典
記事体裁
学会レポート
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全文記事
疾患領域
消化器
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癌
診療科目
消化器内科
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腫瘍内科
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放射線科
/
消化器外科
媒体
The Liver Cancer Journal
「はじめに」ソラフェニブ(ネクサバール(R), バイエル社)は, 腫瘍の細胞増殖と血管新生を阻害する, 切除不能な肝細胞癌を適応とした世界初の経口キナーゼ阻害剤である1). しかし, 本剤には重篤な副作用の報告があり2), さらに, その高額な薬価を考慮すると, 早期に治療効果および重篤な副作用予測を予見し得るバイオマーカーの開発が急務である. 本稿では, 癌バイオマーカーとしてのソナゾイド造影US(CEUS)の可能性について述べる. 「方法」2009年6月~2010年3月までに進行肝細胞癌に対しソラフェニブを投与し, かつCEUSで経時的(Day 0, Day 7, Day 14, Day 28)に腫瘍部の血流モニターが可能であった13症例(男/女, 11例/2例)14結節を対象とした. 平均年齢は69.5歳, HCC Stage(II/III/IV A/IV B)は1例/3例/4例/5例であった. また, Child-Pugh分類(A/B/C)は11例/2例/0例であった. モニター結節に対し, CEUSで3分間のdynamic imagingを撮像した.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。